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理科選択科目の特徴を知ろう②~化学・化学基礎~

2022.10.01

FLAGSHIPのみなさん、こんにちは!

4週にわたって「理科選択科目」の特徴を紹介しています。今週は「化学・化学基礎」です!

特徴① 暗記すべき量は理科科目のなかで随一

化学の最大の特徴は、理科科目の中でもダントツで暗記すべき内容が多いことです。
化学は「理論化学」「無機化学」「有機化学」の主に3つの分野に分かれます。その中で、無機化学と有機化学の範囲だけで、生物に匹敵するかそれ以上の内容を暗記しなければいけません。
さらに、理論化学もただ計算する分野ではなく、暗記すべき重要項目が多くあります。むしろ、理論化学は無機化学と有機化学につながってくる内容ばかりなので、きちんと押さえる必要があります。

また、暗記すべきことが多いと聞くと、「覚えるのに骨が折れそうだ」と思うかもしれません。けれども、それ以上に大変なことは、問題演習によって、暗記した知識をテストで使えるレベルまで引き上げることです。
たしかに、膨大な量を暗記するのも大変なのですが、覚えたからと言って、すぐに問題を解けるようになるわけではありません。覚えた知識を使える知識に変えていく作業が必要であり、偏差値が上位の大学になればなるほど、その部分で差がついてきます。

実際、化学担当の先生も受験生のときに化学で受験をして、身をもって知識のアウトプットの大変さを実感したそうです。参考書を5,6周して覚えたはずの知識も、いざ問題に出てくると分からないことが多く、演習を何度もやって知識を点数に結びつけたそうです。
このように、化学は知識量が膨大なために、暗記するのと同時に、その知識を使えるようにするための問題演習が重要になります。

特徴② 計算の正確さとスピードが重要

化学の大変なところは、暗記以外に計算のスピードと正確性を問われる点です。他の理科科目と比べても、化学では計算量が圧倒的に多く、計算自体も複雑になってきます。
化学の計算問題で特にやっかいなのは、3桁の小数同士のかけ算わり算や、何回も約分や通分を必要とする方程式といった計算です。
しかも、そういった複雑な計算を必要とする問題がいくつも出てきます。そのため、化学受験者のほとんどが、計算に時間をとられて問題を解けきれなかったり、計算ミスで点数を落としたりします。

さらに、計算問題の答えを出すときに「有効数字」と呼ばれる答えの桁数も気にしなければいけません。化学の問題ではいろんな桁数の数字が出てくるので、有効数字の概念をきちんと理解していなければ、正確に答えを出すことができなくなってしまいます。
こういった計算の重要性は、化学基礎よりも化学の方に色濃く出てきます。実際、私立の一般試験や国立の二次試験では、共通テストよりもさらに計算が複雑なってきて、計算だけで8~10分もかかるような問題が出てきます。

たとえば、2016年度の東京工業大学の二次試験では、化学の大問5で以下のような計算をして答えを出す問題が出題されました。

この計算の答え4.37g/cm3を出すには、小数3桁のかけ算わり算を行わなければいけません。こういった骨の折れるような計算は、東工大だから出題されているわけではなく他の大学であっても同じレベルの計算を要求されます。
このように、受験で化学を使う場合は、計算問題をいかに効率よく対処できるかも大事になります。計算の工夫や、計算自体のスピードを速くすることが、化学で点数を伸ばせるかどうかのカギになるのです。

特徴③ テストで大崩れしにくい安定した科目

ここまで、化学は暗記も計算も大変な科目だと説明してきました。その一方で、化学は、他の理科科目と比べて点数が安定しやすいのが特徴です。実は、化学で一度高得点をとれるようになると、暗記のケアをきちんと行っていれば、点数が一気の落ちることは滅多にありません。
そのように言える理由は、2つあります。1つ目は、化学の大半の問題は暗記していれば点数をとれる問題だからです。特徴①で、知識を暗記してアウトプットするのが大変であることは話しましたが、逆にそれさえできてしまえば、知識問題ばかりなので点数は安定してきます。
実際、化学の先生は受験時代にセンター模試で化学を受けていたときも、初めて80点を超えてからは、その後一度も80点未満に点数が落ちることはなかったそうです。

得点が安定しやすい理由の2つ目は、計算問題の計算自体は大変なものの、解法をある程度パターン化できるからです。
特に、共通テストレベルの化学では、立式の難しい計算問題は出てこないので、解法を完全にパターン化することができます。そのパターンさえ分かってしまえば簡単に式を立てられるため、ラクラク点数がとれます。
ただ、高校の授業で化学をやった人の中には、化学の計算問題を難しいと感じた人もいるはずです。しかし、それは、その人たちに化学のセンスがなかったから、難しいと感じた訳ではありません。
というのも、化学の最初の段階では、「mol」や「分子量」といった化学用語がどんどん出てきます。そういった普段見慣れない化学用語を使って計算をしているので、高校生からすると何をしているのか分かりづらくなってしまうのです。
逆に、そういった化学用語の意味を理解して何をしているのかが分かれば、自分の中で解き方をパターン化できるので化学の計算問題は簡単にとれるようになります。

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